トレーニングのフォームについて、「反動を使わず丁寧に」VS「反動を使ってダイナミックに」という構図がありますよね。
例えば肩の種目で代表的なサイドレイズでは「肩甲上腕関節だけをうごかして三角筋に効かせる」VS「股関節や膝関節のバネを使って重さを扱う」という具合です。
教科書的に正しいとされているフォームでは前者の反動を使わずに~となるかと思いますが、実際、私を含めトレーニングに親しんだ方のほとんどは後者の反動ありのフォームになっているように思います。何故でしょうか??
よく考えてみれば、どんなスポーツ動作でも、歩く、立ち上がるなどの日常生活でも、複数の筋肉と関節が連動するわけで、丁寧に1つの関節だけをうごかすトレーニングというのは逆に理にかなっていない不自然な動作ともいえます。
そんなわけで、結論としては自然な反動と連動を入れながら、対象とする筋に刺激を入れていくというのがいいのかなと思う次第です。
昔々、スポーツ専門学校を卒業したばかりの若いパーソナルトレーナーが反動を使いまくってダンベルカールをしているビルダーを「あんなフォームじゃダメ」と謎の上から目線で解説していた現場に遭遇したことがありますが、逆に分っていないのはどっちかな、と。
連動連鎖はキネティックチェーンと呼ばれ、人間に備わった能力ですから、これを活性化することで怪我も防げますし、運動能力も上がります。やたら反動を使って重さを振り回すのはNGですが、丁寧なキネティックチェーンをぜひ取り入れてみてください。
コツは「動きやすい、やりやすいの追求」ですよ。